Title.

<第1部>
間違いだらけの日本の英語教育(13)
和和事典の怪!?

Date. 2009.06.14  /  Category. 英語マスターセミナー
                  
     

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「世界で一番英語学習に時間をかけている日本人です。
それが、英語で授業を受けると、
新鮮に感じたり、チャレンジングに思うこと自体が、
本来あってはいけない、ありえない事だと思うのです。」
と書いて、前回の記事を終えました。

「本来あってはいけない、ありえない事」が起きるのは、
なぜか?

単純なことです。
「ありえない事をしているから」に違いありません。

何が「ありえない事」なのか?

少々乱暴な言い方を許していただきたいのですが、
英語教育の現場に限っては、
「日本の常識が世界の非常識」
だと思うことが多々あります。

たとえば、
中学校1年生の教室で最初から英和辞典を
使用させているのは、世界の非常識です!

外国語を習い始めるレベルのクラスで
最初から全員に辞書を用意させるのは、
世界の常識では、ありえないことなのです!!!

初心者クラスに行ったら、生徒がみんな辞書を
もっていたら、本来はぞっとするくらい怖い話です(笑)。

私は留学した時に、アメリカでスペイン語とドイツ語を
受講しました。それまで全く勉強したことがなかったので、
もちろん、初級コースです。

おそらく、本当に全く勉強していなかったのは、
私だけだったと思います。
他の人達は、高校などで勉強してきたのでしょう。
はじめから、多少は知識があるようでした。
ひとり心細かったです(笑)。

「もう一度外国語がわからず、不安なところから、
授業を受ける立場に自分を置いてみよう」
という試みだったので、それで良かったのですが。

いろいろなことが、再発見や再確認できました。

一つは、やはり誰も辞書をもっていなかった事。
講師も辞書の購入はもとより、使う必要性さえ、
全く口にしなかったのです。

ちなみに、クラスはところどころで、
英語を使って説明する部分はあったものの、
基本は、スペイン語はスペイン語、
ドイツ語はドイツ語中心で講義されていました。

スペイン語から英語にとか、ドイツ語から英語に
訳をさせる練習はしていません。
翻訳させる事を目標として、教えてはいないので、
西英事典とか独英辞書は必要なかった訳です!

さらにいえば、1年間くらいは、辞書無しで
その言葉そのものを覚えて、理解できるように
授業を行うのが、世界の常識なのです!

その次の中級レベルまで私は取らなかったのですが、
クラス見学は、させてもらいました。

学習を始めてから、2年目になる生徒さん達です。
見ると多くの生徒が辞書を持参していました。

しかし、それは、2ヶ国語辞典ではありません。
Spanish DictionaryとGerman Dictionaryです。
すなわち、英語は入っていません。

そもそも、英英辞典などの名称があるのも変なこと。

English-English Dictionaryと、英語ではいいません。
名称はEnglish Dictionaryです。

そもそも、私達も国語辞典のことを、
和和辞典とか、日日辞典、国国辞典といわないのと
同じです(笑)。

本来なら、英語学習者が手にするべきなのは、
English Dictionaryで英和・和英などの
Bilingual Dictionaryではありません。

残念ながら日本の常識は違って、あくまで「英英辞典」。
英和辞典と違って、上級者が使うものという認識です。
しかも、英英と英和を併用して学習することも、
何の違和感なく行われています。

英和辞典を使った学習は明治中期から、
始まりました。
それ以前は英和辞典そのものが
存在しませんでしたから、
当初は大変有難いものだっただろうと想像つきます。

何しろ、英語学習の目的が、
英語文献を日本語に翻訳して、
西洋の文化を取り入れることだったからです。

それが、この平成になっても変わることなく、
続いているにすぎません。

少なくとも先進国として、
こんなことを目的に英語を学習しているのは、
世界では、本当に珍しいことだと思います。

英和辞典は、英語から日本語に訳していくために
必要な道具ということだけで、
英語学習には必要ないものに等しいのです。

教える方も、教わる方もそんなことにも
気がつかないくらい、私達は非常識な感覚で
埋もれてしまっているのです。

その結果、どんなに学習しても『英語で考える』ことが
できない。英語は日本語と違って難しいと諦めている
人達を作り出すことにつながっています。

日本で常識だと思われている英語学習法が
世界では非常識である現実。
今後は、非常識と思われる点を
ひとつひとつ明確にしていきたいと思います。

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カプラン ジャパン代表 石渡 誠
カプラン ジャパン代表
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石渡 誠  Makoto Ishiwata
南アラバマ大学 コミュニケーション学・英語学 学士号取得。ジョージタウン大学院 英語教授法修士号 取得。帰国後、松本亨高等英語専門学校を引き継ぎ、14年間のフィニックス英語学院の教務部長を経て、カプラン ジャパン代表就任。[ More... ]
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