Title.

受験合格指導が英語で可能なのか

Date. 2009.12.23  /  Category. 英語の教え方
                  
     

10日前に行われた上智大学・ARCLE応用言語学シンポジウム。上智大学の和泉伸一准教授は、なぜ英語で授業をするべきなのかというお話の中で4つの誤解をあげられました。

誤解.jpg

英語だけで授業できるのは、「すでにある程度の英語力を身につけた人を対象にしているのではないか?」という誤解もあるかと思い、私が米国で日本語を教えた体験談も昨日までの4日間書いてきました。

同時にあの体験談は、ここで挙げられている4つの誤解の答えとしての、一例にもなっているかと思います。

今日は私が思いつく、もうひとつの誤解を挙げてみたいと思います。

それは現場に根強くある、受験合格に向けての指導ができなくなるのでは、というご意見です。

「たとえ生徒が英語が話せるようになったとしても、それは受験とは結びつかない。『受験英語』と『英会話』は違うのだ」というような議論をよく耳にします。

このような「受験英語」とか「英会話」という、英語をカテゴリー分けしてしまうこと自体が本来おかしいと、私は強く思ってきました。

あたかも別々の英語があるかのような錯覚を生じさせ、結果的に英語習得を難しくしている原因のひとつだからです。

嬉しい事に、文部科学省のの太田光春さんも同様なことをおっしゃっていました。

また、受験問題であろうと、所詮は英語力テストです。英語力があれば、合格するということは、仮説としてでなく、事実として私は見てきました。

受験戦争の激しかった30年前に自分が受験生だった時、先輩、同輩、後輩を含めて、英語で授業を受けて、英語力をつけた上で日本の希望大学に合格していったのです。

もちろん、カギになるのは教え方です。この点は、和泉教授が先月出版された、「フォーカス・オン・フォーム」を取り入れた新しい英語教育の中に、興味深いことが書かれています。

「大学入試問題が変わらなければ、英語教育は変わらない」というような声がよく聞かれます。

テストが教師の教育実践や生徒の学習に影響を与えることは「波及効果」(washback effects)と呼ばれて、この研究が1990年代以降から本格的に取り組まれるようになったそうです。

共通した研究結果としては、テストが実際に影響するのは「教師の教え方」よりも「教材」だそうです。

すなわち、「教え方」はテストよりも、教師自身の教育観や学習観、そして教師の学習暦」の影響が大きいということです。

「教師自らが生徒だった頃の学習経験が、そのまま教え方に反映している場合が多く、それ以外の教え方に変更するということは、多大な努力」と「教員研修等の充実」が必要だと書かれています。

ですので、結論としては、「受験合格のために、日本語で指導している」というのは、誤解であり、英語でも合格指導できるということです。

ただし、そのためには、教師の研修や実践を通して、教育観を変革していく必要があります。

従って、まず最初に「英語で授業をする」ことを開始しなければ、教育観も変わりません。いつまでたっても、「受験指導は日本語でなくては」という議論だけで終わってしまいますから。

とにもかくにも、英語での授業が開始されることを祈っています。

それでは、「なぜ英語で授業をすれば、英語力がつくのか」、和泉教授が作られたスライドに基づき、次回話を続けます。

最後にまたお知らせです。まずは26日(土)の表参道校、1時から9時まで、8時間行われるTPP特別クラス(参加費5,000円)です。前回9月に行った10時間の内容を2時間圧縮して行うものです。

英語のレベルに問わず参加できて、しかも充実感を満喫できる特別な講座です。今後、このテーマのブログでいかに、英語学習に最も効率的なメソッドのひとつとして紹介もしたくおもっているのが、TPP (Team Presentation Project)です。

コンテントとタスクを見事にマッチングさせて、集中的にコミュニケーション活動を通じて英語力を強化していく方法です。現在まだお申込者は5名だけということです。ぜひ万障繰り合わせ頂き、奮ってご参加くさい。

そして、翌27日の日曜日には、ジャーン!
12月27日.jpg
セミナー内容に関してのご希望、またその他コメント等、こちらm-ishiwata@kaplan.ac.jpまでどうぞ。お待ちしています。

さて皆様のサポートのお陰をもちまして、本日230日間連続更新したこととさせてもらいます?!いつも応援有難うございます。本日の健康改善は△です!(風邪は良くなりました。今日は食事と運動はクリア!)有難うございました!感謝をこめて。

                  
  

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カプラン ジャパン代表 石渡 誠
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石渡 誠  Makoto Ishiwata
南アラバマ大学 コミュニケーション学・英語学 学士号取得。ジョージタウン大学院 英語教授法修士号 取得。帰国後、松本亨高等英語専門学校を引き継ぎ、14年間のフィニックス英語学院の教務部長を経て、カプラン ジャパン代表就任。[ More... ]
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