2013年からの新学習指導要領によると、いよいよ高校での英語クラスが英語で授業されます。「そんなことをしたら、生徒の英語力が低下してしまわないか。受験はどうするんだ。」などと心配をする声も聞こえています。
偶然にも、そのような環境で英語を学び、教えてきた私としては、経験談を語りたくなります。そして気がつけば、13日から2週間以上もこのトッピックを続けています(笑)。
新学習指導要領を推進されている方々のお話に、私の体験談、そして最近は教え子達のコメントも紹介しています。
文中、「松本英語学校」など、特定の学校名が出てくるので、図らずも、何やら広告のようになってしまっているような気もしますが(笑)。すでに存在していない学校ですので、そのような意図は全くありません。
一般の高校生が英語を英語で授業を受けた、あくまで一例として参照して頂きたいだけです。念のためご了解ください。
さて、昨日は教え子の一人で、現在はテクネット社長の須田騎一朗さんの体験談をご紹介しました。そして、それに今日は、私なりの感想を付け加えます。
須田さんのコメントには、「松本のナイト1年目の教材は会話が中心だったので、受験に出てくる難しい単語や熟語はあまり出てきません。」とありますが、ケネディ大統領の就任演説もありました。
あの演説は難しい単語や構文のオンパレードでした。でも彼は、最初から最後まで全て暗誦できていました。但し、受験英語で出される単語や熟語とは違ったかもしれませんね。
「英々辞典の言葉の定義をノートに書き写して音読」したことも、受験問題とは関係なかったかもしれません。
また、英語で台本を書くというのも高度な作業ですが、一見受験での英作文には直接活かされなかったかもしれません。
ましてや、英語劇の練習に打ち込むなどは、常識的に考えれば、受験生にストップをかけるべきことでしょう。ただ一つ弁明しますと、練習のやりとりも日本語ではなく、英語だけでやっていました。
それでも、そんなことは英会話の練習にしかすぎず、受験には無関係と思われるかもしれません。
実際のところ、当時の彼らを理解できる大人は少数派だったかもしれません。親や家族の方達も不安に感じている人も多かったようです。正直なところ、彼ら自身も受験合格までの過程には、不安を感じたこともあるかもしれません。
にもかかわらず、彼のように信じて学習を続けた人達が多かったのは、何よりも実績があったからだと考えます。
すなわち、ちょっと信じ難いことかもしれませんが、多くの先輩や仲間達が「受験英語」対策に直結しない方法で学習して、合格しているという、紛れもない事実があったからでしょう。
また、気がつけば英語が得意科目となっていて、その自信が他の教科のスコアにも好影響を与えていた人達が多くいたからです。
さらに、須田さんのコメントに出てくる、「これは英語のサウンド的に、たぶんこんな意味だろう」という感覚。「この単語の並び方は、音が不自然だから違うだろう」などと分るようになったとの話。
実は何を隠そう、私も含めて皆経験していることです。そしてそれは、ただの勘ではなく、正しい感覚、英語のセンスとして身についたのです。
これに反して、よく聞くのは、「音が自然とか不自然とかの判断が出来るようになるのは、少なくとも日本で勉強する、成人した日本人には無理なこと」という意見です。
でもそれが出来たのです。しかも比較的短期間のうちに。
そしてそれは何故かと問われれば、「英語は英語で学んだから」という前提があったからです。
勘違いして欲しくないのですが、「英語の環境さえあればいいのだ」とは思っていません。そういう環境下で、いかにして英語を学習するのかが、もちろん鍵になります。
しかし、「英語を英語で学ぶ」という環境がなければ、どんなにハードに学習しても、音的な感覚は磨かれないでしょう。
ということで、「成人した日本人には無理なこと」と考えるほとんどの方は、残念なことに、そのような環境とそれを活かす学習方法に出会えなかったのではないでしょうか。
さらに加えれば、「英語で英語を学習」した私達が共通して感じたことは、英語が好きになったこと。「英語嫌い」の人も「英語きちがい」と思われるほど英語好きに変身したのでした。
さて、長くなってしまいました。学習方法に関しては、お約束の、上智大学の和泉伸一准教授によるスライドを活用させていただき、私なりの意見を加えていきたいと思います。
お楽しみに。
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