英語マスターセミナーのブログ記事

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Title.

<第1部>
間違いだらけの日本の英語教育(18)
日本人英語の非常識

Date. 2009.11.03  /  Category. 英語マスターセミナー

本日は文化の日で祝日。久しぶりに火曜日のマスターセミナーを開催しました。熱心な方々ばかりで、嬉しいことにブログを読んで参加された方も多かったです。ありがとうございます。

ある参加者の方に「話の続きを楽しみにしています。」といわれたので、丁度中断したカテゴリーを再開したところでしたから、「どこの続きが楽しみですか?」と聞きました。お答えは「特に英語マスターセミナーです」とのこと。そうですよね。こちらも前回の記事から約3ヶ月間過ぎてしまいました。すみません。ということで、

本日のカテゴリーは「英語マスターセミナー」です。
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今日のトッピックはセミナー終了後に受けた質問に関してです。「インド人英語をはじめ、訛りの強い英語を話している国もたくさんある。日本人も、もっと自信をもって日本人英語を話すべきだ。という意見に関して、先生はどう思いますか?」というご質問でした。

「ブログでもお答えしますね。」とお伝えしたので、本日は「日本人英語」に関する私の意見をまとめます。

①「インド人英語」とか「シンガポール人英語」など、よく引き合いに出されます。しかしながら、「だから日本人英語でも通じる」ような比喩は当てはまらないと思います。

以前(2008年9月9日の記事)にも書きましたが、「比較すること自体が、いささか傲慢でおこがましい事」でもあります。当時2006年と2007年のTOEFLテスト受験者平均スコアの統計を例にとってお話しました。今は2008年の平均スコアも発表されています。それによると、日本は66点、韓国78点、インド87点、シンガポール100点と、相変わらず日本人の英語は世界でもビリ争いをしています。

さらに、スピーキングセクションのスコアに至っては、日本人平均点は30点満点中16点。国別で見ると世界最低点(アフリカのマリ共和国が16点で日本と同点最下位)です。ちなみにインドは22点、シンガポールは24点です。これだけを見ても、「インド人の英語が通じるのだから、日本人の英語でも通じる」と比較したり、結論づけるのはいかがなものかというのが、わかりますよね。

②「日本人は英語に臆病になりすぎている。もっと積極的になるべきだ。」という主旨で、「日本人英語でも話すべきだ」ということでしたら、一理あると思います。

完璧になるまで、英語を話そうとしない人が多いのも事実です。外国語として話している訳ですから、下手であろうがもっと堂々と英語を使う事を推奨するのはいい事だと思います。また、そうすることで、英語力もアップすることでしょう。

但し、英語を学ぶ身としては、①のことを鑑み、謙虚な姿勢をもって日夜英語力の向上に努めるべきです。また、教える身としても、一歩も二歩も、いや数段上の英語力をつけさせるように、しっかりと指導することが必要だと思います。

例えば、発音もインド人やシンガポール人にも劣っている(わかりにくい)のです。たとえば、不必要な母音を入れてしまったり、フラットなリズムで話すことは矯正しなければいけません。また、文法、語彙、表現力なども伸ばさなければいけません。

決して現状の「日本人英語」に満足していてはいけないのです。

③その上で、究極的な意味での「日本人英語」の確立は私の夢みるところでもあります。私が思うところの「日本人英語」とは、世界に誇れる英語力のことです。

英語のネイティブスピーカーになることやそのような日本人を育てる事は、私の目標ではありません。もちろん、英語を外国語として学んでいる人は、ネイティブスピーカーに事実上も定義上もなりえない事ですし、必要が無いことだと思います。ノンネイティブとして、どこまで向上させるかが大切だと考えます。

私の理想とする英語教育はアメリカ人のように話させることでもなく、イギリス人のように話させることでもありません。彼らのような話し方をマスターするのはいいのですが、決して同化させることではないということです。日本人の文化や思考を反映させられる、日本のアイデンティティを持った話し方を身につけることです。

その結果、他のノンネイティブスピーカーはもとより、ネイティブスピーカーにも一目置かれる、又ある意味で、皆に目標とされるレベルまでの英語力を日本人が身につけることが、私個人もそうですし、指導していく上での理想と考えています。

そういう高次元での「日本人英語」を目指す気運を、皆さんと一緒に高めていきたいと思いますが、いかがでしょうか。

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<第1部>
間違いだらけの日本の英語教育(17)
社会の非常識

Date. 2009.08.09  /  Category. 英語マスターセミナー

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「英会話なんて、今時の若い者はみんな出来る。」

時々耳や目にするフレーズです。

英語以外の重要性を説く時に
用いることが多いようです。

これからは、英語よりも中国語だとか、
英語よりも他の学問や教養を身につけるべきだと。

中国語でも他の学問でも学ぶのはいい事です。
でも「英会話はみんな出来る」はどうでしょう?

面白いですよね(笑)。
面白いと思いません?

現実は今までお話してきた事を繰返すまでもなく、
日本人の英語力はお寒いままです。

若い人に限っては、むしろ悪くなってきている
というのが、現状なのに。

こんなに見当違いのコメントがでる背景には
日本人社会全体の英語認識力の低さがあると
思われます。

ちょっと英語を話すと英会話が出来ると
思われてしまう社会。

そもそも前々回お話したように、「英会話」
という言葉自体を生み出してしまう社会。

そういう日本人特有の英語に対する誤った
社会認識には惑わされずに、
私達はしっかりと学習しなければいけません。

そうしない限り、「今の時代英語は皆出来る」
といえる日本は永遠に訪れませんから。

また、もうひとつ言える事があります。

積極的な明るい話です。

今の日本はそんなレベルなので、裏を返せば
もし私達がほんの少しでも、
真剣に英語を学習するだけで、
日本の社会では「英語が出来る人」と
認識してもらえるという事です。

これは大きなチャンスです。

ちょっと勉強すれば、英語が出来ると思われて、
英語の仕事がまわってくるのです。

そういう仕事も請けつつ、学習努力を怠らなければ、
いつの間にか、本当に英語が出来る人になれる
チャンスがあるのです。

頑張りましょう!

そして、今現在、本当のところは実力がなくても、
あると思われて、英語の仕事など任されている方、
(失礼な言い方お許し下さい!)
大変なチャンスだと積極的に考えて、
その機会を活かし、期待以上の成果が出せるよう、
これからも、継続的に英語学習を続けてください。

いずれにしても、「すでに日本人で英語が出来る人は
多すぎる。今更勉強してもしょうがない」などという声に
惑わされてはいけないというお話でした。

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<第1部>
間違いだらけの日本の英語教育(16)
英作文の非常識

Date. 2009.07.06  /  Category. 英語マスターセミナー

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ライティングについて、昨日書き終わらなかったことが
ありますので、続けたいと思います。

それは、日本人の英作文力が劣る理由です。

なぜでしょうか? 大きく言ってしまうと、
英語で考えられるように学習していないからですが、
今回は少しライティングだけに限って話します。

ということで、もう一度聞きます。
なぜ、英作文ができないのでしょうか?

それは、もともと英語と日本語では作文の概念が
違うからだと私は思います。

簡潔に言うと、英文は段落構成を意識しながら、
論理的に書いていくことが要求されるのです。
パラグラフライティングという言葉があるように、
段落単位で書けるようにしていくのが、
英作文の基本的な教え方なのです。

日本語の作文で想像する段落とは全く異質のものです。

"One paragraph, one idea"という鉄則に基づき、
一つの伝えたいことを、詳細を付加しながら
一段落に意見を展開していかなければいけません。

日本語の段落は、そのような鉄則はないわけです。
その代わり、日本語の場合は、文字数を意識して
作文練習をさせます。「〇〇字以内で答えよ」、とか
「原稿用紙何枚で書きなさい」というように。

「1段落で答えよ」、とか「3段落にまとめなさい」という
練習は普通しませんよね。でも、このような指示を
受けて作文練習するのが英語なのです。

すなわち、英語の場合は〇〇字以内に、
一文一文、正しく文章を書ければそれで良い、
ということではないのです。

また、ライティングとリーディングの関連性も
このような理由からも重要になってきます。

リーディングのことは別の機会にまた書きますが、
一番多くクラスで聞く質問があります。それは
"What's the topic sentence of this paragraph?"
です。すなわち、「この段落で言いたいことは何?」
これは、各段落に必ずひとつのトッピックがあるから
聞ける質問です。

逆に言うと、一段落に、複数言いたいことを書いては
いけないという決まりがあるのでtopic sentencesと
複数形にして"What are the topic sentences
of this paragraph?"と聞かれることはないのです。

1段落に複数のトピックが混在しないようにすること。
トッピックだけに直結する例と詳細が書けるようにして、
それらを論理的な順番で書けるようにすること。
そして、他の段落ともロジカルにつなげるようにすること。
それらを学んでいくことこそが、本来の基礎的な
英作文学習なのです。

ですから、日本語を英語に翻訳していくことを学ぶ
ということとは、全く異質のものなのです。

具体的にどのように学ぶべきかは、今後また詳しく
書きます(現在このブログは未だ、目次上では<第1部>
です。英作文は<第4部>
になると思いますから、
ちょっと相当先になるかもしれませんが)

簡単に現状の問題をまとめると、
日本人の学ぶ英作文は、ほぼ無理矢理に
日本語から英語へ、文法知識を使いながら、
英語らしきものを勝手に作り上げる学習です。

本来の英作文とはかけ離れているだけでなく、
自分の書いている英語が、自然な英語はおろか、
正しい英語かも、判断つかないレベルで学習が
終わってしまっています。

本末転倒な、文法演習のための作文学習ではなく、
本当に書けるようになるための学習が必要です。

そのためには、正しい自然な英語表現を覚えながら、
書きたいことを一文で終わらず、複数の文章単位で
書けるように練習すること。

すなわち、なるべく早い時期にパラグラフライティングが
できるようにしていく必要があります。本来ならば、
遅くとも中学3年生にもなれば、パラグラフライティング
が学べるはずです。

英語指導者は勇気を持ち、旧態然の明治から徹底された、
日本独自の英作文授業にメスをいれなければいけない
という思いを強くしています。

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間違いだらけの日本の英語教育(15)
書く力の非常識

Date. 2009.07.05  /  Category. 英語マスターセミナー

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今日は銀座校でマスターセミナーがありました。
昨日も急遽セミナー日を足して開催しましたので
2日間連続でしたのです。

感じる事は、もっと時間が欲しいということです。
ということで、ブログ上でも本日連続して書くことに
しました(笑)。

昨日は「話す力」は「読み書き」の能力と密接に
関係していることをお話しました。

聞き話し読み書くということは、切り離せない関係に
あるということを、もう少し説明するために、
本日はライティングに関して少し書きます。
話すことと同じアウトプット能力のことだからです。

一般的に日本人が常識として思っている事は、
話したり聞いたりは、苦手だけれども読み書きは
出来るということです。

果たしてどうでしょうか?

確かにネイティブスピーカーも、
日本人の英語力に関して
そのようなコメントをすることも多いのは事実です。

私は、大きな誤解だと思うのです。

「日本人の書く英語力は、話す力に劣る」
と松本博士はよくおっしゃっていました。

教える経験が長くなるほど、言われていた事が
身に染みてよくわかるようになりました。

私なりに説明しますと、例えば30分間同じ人に
何かを話してもらうことと、書いてもらうことをすると
します。どちらのほうが、その人の伝えたい事が
通じるでしょうか?

日本人の多くの場合は、話してもらったほうが、
伝わると思います。

なぜかというと、書かれた文章がめちゃくちゃだと、
読み手には何が伝えたいのかが、分らないからです。

文法的な間違いに加えて、論理展開が不明瞭であり、
文章(メッセージ)数も口頭に比べると減るからです。

一方、話すほうは、ブロークンでも、何か伝えようと
言ってくれれば、聞き手は分っていくものです。

ネイティブが、「日本人は話せないけれども、書ける」と
思うのは、ほとんどの場合、日本人が口を開こうとして
いないからです。日本人自身が持つ、話すことへの
コンプレックスも加味して、自信なさげにいてしまうから
です。

よっぽど英語が出来ない(ネイティブのほとんどが、
私達の英語からは、平均8年間も英語学習に費やし、
しかも、結構高度なレベルの英語を学んでいる事は
想像すらつかないのです)と思っていたところに、
英語を書けることを目撃して、驚いているだけです。

もちろん、日本人の中には、話す練習はしなくても、
読み書きを懸命に練習している人達もいます。
書く能力が高いレベルの人達もいるわけですが、
日本人が平均して、そのレベルにいるわけではなく、
極一部の人達に限られています。

書くということは、言語の総合能力が問われます。
少なくとも、聞き話し読み書くの4技能では、
書くことが、一番難しいことです。

また言い換えると、「総合能力が問われる」という事は、
スピーキングやリスニング力がなければ、
素晴らしい文章を書けるようになることが難しいという
ことです。

簡潔に言って、多くの日本人は、自分の書いた英語が
正しいかどうかすら、自信がないわけです。

少なくともそのレベルで、「英語は話せないけど、書ける」
と思ってしまうのは、恐ろしい勘違いですよね。
というのは、そういう人のほとんどが、それを言い訳に
話す練習を怠ることが多いからです。

本日は時間となりましたので、ここまでにします。
また続けますので、ぜひ読みに来てください。

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<第1部>
間違いだらけの日本の英語教育(14)
英会話の非常識

Date. 2009.07.04  /  Category. 英語マスターセミナー

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前回は辞典に関しておかしいと思うことについて
書きました。常識と思っていることが世界の非常識
であると。

今回は多くの人が英語学習の目的としている
「英会話」に関しての常識を問う、お話します。

まず、正確に言えば、"English-English Dictionary"
というのはおかしな英語だという事
と同じく、
"English Conversation"も変な英語です。
一般的な英語ではないのです。

せいぜい、"Conversational English"(口語英語)
又は"Spoken (aspect of the English) language"
普通なら"Speaking (ability)"(スピーキング力)とか
といわれるべきものです。

私は現在の英語教育における問題のひとつが、
「英会話」や"English Conversation"という言葉に
あると思っています。まるで、ある特定の英語が
存在するかのように使われているからです。

そして英語学習者だけでなく、
英語教育者までもこの言葉により、
いろいろな誤解をしていると思うのです。

ひとつの例としては、「英会話スクール」があります。

「英会話スクール」という名前がスタンダードに
使われているのは、日本だけでしょう。本来ならば、
"English Conversation School"ではなく、
"English School"という呼び名であるべきだからです。

個人的には、「英会話スクール」がこれだけ日本に
あること自体が正直、恥ずべき事だと感じています。
英語力のレベルの問題ではなく、あたかも、
日本人の英語に対する認識の低さを露にしている
からです。

簡潔に説明しますと、そもそも英語を学ぶということは、
聞けて話せて、読めて書けるようになることだからです。

教える側からいえば、聞けて話せるように指導するのは、
当たり前のこと。また一番最初に出来るようにさせる
必要があることだからです。

聞けもしない話せもしない言語を、読めて書けるように
させることは、死語となった言語を研究させるような
もので、元来英語学習指導から離れているものです。

それなのにもかかわらず、「英会話」という言葉を使用
することにより、問題がごまかされてしまっています。
たとえ悪意はないにしても、争点が噛み合わなくなって
しまっているのです。

多くの英語教育者が「英会話」を、挨拶や買物などで
必要となる極限られた口語表現を丸暗記するような
学習だと理解しているのが悲しい現状です。

従って、昨今、やれコミュニケーション重視だ、
英会話能力の向上の必要性云々が英語教育者に
求められる事に対して、警鐘を鳴らしています。

彼らの主張は、決まり文句だけを習っていることでは、
文法能力がつかない。従ってこれからの日本人は
英語の読み書き能力が劣っていってしまう等。

皆さんは、どう思われますか?

私はそもそも「英会話」という言葉の定義の曖昧さから
来る誤解だと思うのです。

元来、"Speaking"力をつける事として解釈するならば、
文法能力を持つ事は必須です。そうでなければ、
カタコト英語しか話せずに終わってしまいますから。

そして、確固たる文法能力を身につけさせるためには、
読み書き能力の向上が必須になるからです。

また、英語が話せるということは、買物の時だけ
話せれば言い訳ではありません。話すという事は
自分の考えを声に出して発言するということです。

挨拶や買物はもちろんのこと、自分の趣味から、
専門分野や思想に至るまで、ありとあらゆる
自分の意見を英語で言えるようになることです。

このように書くと、そんな高度な英語力をつけるのは、
難しい事だという声が聞こえてきそうです。

しかし、本当は何も難しい事ではないのです。
自分の思いを口に出すだけですから。
声が出せる人ならば、英語を学べば自然と出来る事
なのです。

難しいと思われるのは、「英語で考える」ように
学習していないからですが、「英語で考える」は
また長くなるので、別の機会に説明します。

今回は、日本人が常識的に使っている「英会話」
という言葉が、グローバルスタンダードからは
かけ離れたものだということ。そして、この事が、
日本の英語教育の進歩を阻んでいる要因に
なっていることをお話しました。

いかがでしたでしょうか?長い記事を読んでいただき
ありがとうございました。

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カプラン ジャパン代表 石渡 誠
カプラン ジャパン代表
Kaplan Japan President
石渡 誠  Makoto Ishiwata
南アラバマ大学 コミュニケーション学・英語学 学士号取得。ジョージタウン大学院 英語教授法修士号 取得。帰国後、松本亨高等英語専門学校を引き継ぎ、14年間のフィニックス英語学院の教務部長を経て、カプラン ジャパン代表就任。[ More... ]