英語上達への秘訣のブログ記事

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インプットからアウトプットへの流れ

Date. 2010.01.02  /  Category. 英語の教え方英語上達への秘訣
                  
     

第2言語の習得過程を専門的に研究されている上智大学の和泉伸一准教授によるプレゼン。昨年12月13日に行われた上智大学・ARCLE応用言語学シンポジウムでは、時間の関係上で簡単にしか触れられていませんでしたが、このスライドには、沢山の情報が盛り込まれています。
和泉教授プレゼン4.jpg

和泉教授が先月出版された、「フォーカス・オン・フォーム」を取り入れた新しい英語教育の中に、詳しく説明がされています。

このご本も参照させていただきながら、さらに私の思うことも付け加えてお話をしていきます。

しかしあまりに多くのことがあるので、気をつけないとこのトッピックだけで数ヶ月は続いてしまうかもしれません(笑)。ですので、なるべく簡潔に短く、皆さんの学習の参考になるお話をしていくつもりです。

さて、この図インプットからアウトプットまでの過程を簡略化したものですが、まずインプットの大きさに反してアウトプットが小さく表されています。

そして、その理由もこの図に描かれています。すなわち、途中にいくつかのプロセスがあり、インプットから直にアウトプットに移るのではないということも分ります。

3日前に、私の個人的な感覚としては、インプットとアウトプットの比率は100:1くらいだとお伝えしました。もちろんこの数値は、あくまで分り易く説明するための感覚的な比喩だけです。

同時にこの図も、言語習得プロセスを簡略化してものなので、本来はもっともっとインプットとアウトプットの大きさに差があると考えられるかと思います。

また、この比率差は初期段階ではもっと大きく、たとえば1000:1くらいかもしれないと私は考えます。逆に言えば、学習を続けていけば、この差が縮まっていくといえると考えています。

それは、アウトプットするまでには、ある程度大きなインプットが必要だということと、、アウトプットしていく中で、インプットも増えていくという相乗効果があるからというのが、私の理解です。

ですので、この図でいえばアウトプットまででひとまず終わっていますが、本来ならばそこからInput、もしくは Intake 、またはInterlanguageに継続的につながるプロセスがあり、この流れに従い学習することで、相乗的にアウトプット量が増加するのではないかと思います。

そのようなことは、さておき、まずはインプットの説明から始めます。質・量を確保する効果的な英語のインプットというのは、どういうものなのでしょうか?

和泉教授は明言されています。英語の文法や語彙の日本語での説明はインプットではないと。

また逆に、英語のシャワーのように、ただ単に英語を聞いているだけでもインプットにはならないということ。

全く私も同感なので、明日以降、また詳しくお話していきます。

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インプットが全く欠如している日本人

Date. 2010.01.03  /  Category. 英語の教え方英語上達への秘訣
                  
     

英語が頭に入っていなければ、英語は出てきません。これは誰しもわかっていることでしょう。しかし実際には英語を入れていく作業が日本人には欠けています。

それは、勘違いからきているのです。

単語の意味を和訳で覚えて、文章を文法の知識を使いながら、日本語に訳していく、その過程で英語を覚えていくと信じているからです。残念ながら、そこには英語のインプットは発生しないからです。

いかがでしょうか?皆さんの学習法は?皆さんの使用しているテキストは?

日本で出版されているテキストは、全て日本語の訳と解説つきでしょう。本来テストでは、日本語が使用されないTOEICやTOEFLのテキストに至っても、何の不思議もないかのように、訳と日本語による解説がついています。

当然ですが、訳と解説は英語のインプットには成りえません。

辞書はどうでしょうか?

何の疑いも無く、英和・和英を使っているのが普通でしょう。英々を使用していても英和と併用している人達がほとんどのようです。

単語集は?

例えばTOEFLならば、単語の問題は出題されますが、選択肢にある定義は全て英語です。にもかかわらず、日本人学習者の使用するTOEFL単語集は、全て日本語の定義を覚えさせるようになっているものです。

不思議だとは思いませんか?

でも不自然なだけでなく、だから、日本人学習者には、英語のインプットが全く欠如しているのです。

でも例えば単語ならば、「和訳だけでなく英単語そのものも覚えている。だから、英語のインプットはしているのだ」と考える人もいるかもしれません。

しかし、母国語である日本語が強すぎるために、英語はもみ消されていくということをご存知でしょうか。英文を和訳した瞬間に、元の英語の影は薄れて日本語訳が頭に残っていってしまうのです。

ましてや、原語のもつ本来の意味やニュアンスは訳をした瞬間に誤解を生むこととなってしまいます。

こんな怖い環境で、私達日本人は英語を勉強しているので、英語が使えない結果に終わっているのです。

とにもかくにも、インプットの質と量が欠如しているのです。

先月、私がアメリカで日本語を教えた頃の話をしました。初心者のクラスのテキストは全て英語で書かれていました。しかし、それは、授業が日本語だけで行われる前提があったのです。

皆さんの学習環境はどうでしょうか?

テキストが日本語で書かれている上に、教師からも日本語を介して授業を受けている人達が多いのが現状です。

例えばの話ですが、悲しい事にTOEICやTOEFLの授業は日本語で受けるというのが、一般の日本人学習者の常識となってしまっています。そのほうが能率的だと信じて。

これでは、英語の能力をあげることに自らがストップをかけているようなものです。

「英語で授業するべきは、英会話のクラスだけ」などという、大変おかしな図式?が日本に出来上がってしまっているのです。

そして、このような誤解は私達が受けた中学と高校での英語授業に起因しているのです。願わくば、最初から、英語で授業が行われていれば、このような迷路に私達が入る必要がなかったわけです。

2013年からの高校における新学習指導要綱の実施に期待をしています。

ということで、今日は英語を日本語を介して頭に入れようとすることが、インプットにならない理由を少しお話しました。

次回は逆に、ただ単に英語だけで英語を学ぶだけでは、インプットにつながらない理由をお話したいと思っています。

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「綺麗な英語=理想的なインプット」ではありません

Date. 2010.01.05  /  Category. 英語の教え方英語上達への秘訣
                  
     

英語を日本語を介して学習している限り、英語のインプットになりません。

しかし、だからといって、単純に「英語のシャワー」を浴びているだけでは、英語のインプットにはならないと2日前にお話を始めました。

今日も、多くの学習者が勘違いをしていることについてお話します。

いや、学習者だけでなく、多くの英語教育者までもが、誤解をしていると思われる点に言及していきたいと思います。

「英語で授業をする」というと、「生徒が授業を理解できるのですか?」という質問をよく受けます。

このような質問をされる方は、恐らく御自身が英語だけでの授業を継続的に受けた経験がないか、あったとしても、御自身のレベルにマッチングしない授業を受けたのでしょう。

そうでなければ、ある意味考えられない質問なのです。

常識的に考えれば当り前なのですが、授業というものは、生徒の理解が伴わなければ成り立ちません。

最初から最後まで、「生徒を置き去りにして、教師だけが独りで話し続ける」という状況は普通では考えられませんよね。

私が何を話したいかと言うと、英語で授業をするということは、英語の理想的なインプットを自然と生み出していくという事です。

そして、ここが主点なのですが、理想的なインプットに関して誤解や勘違いがあるという事です。

簡潔に言えば、「受けての理解を伴わない英語はインプットにはならず、理想とは程遠い」ということです。

学習者にありがちな間違いは、例えば、「起きている間はずっと向こうの番組を聞いています」というような努力です。

効果があるのは、番組の内容がある程度は理解できるレベルの人達のみです。理解が伴わなければ、ただの雑音でしかありません。

それなのに、何が何でもネイティブの自然な英語にこだわり、全く理解できなくても聞き続ける努力をされている方も多いようです。

教育者に関しても、英語で授業をするというと、そのようなネイティブの英語をイメージする人が多いのです。そして「自分には完璧な英語は話せない」と尻込みする人達も。

学習者にとっては、あたかも、間違った英語や、ゆっくりとした英語を聞くことは「悪」で、たとえ意味が分らなくても、自然なスピードで正しい英語のみ聞くことが「良い」インプットになると信じているかのように。

言語の習得に必要なのは、理解の伴うインプットを積重ねていく事です。

大人が赤ちゃんに話すときは、赤ちゃんと同じような言葉を選びます。子どもに対しても、子どもが理解できる言葉で話します。

受け手にあわせて、言語レベルを修正してコミュニケーションをとるということは、コミュニケーションを円滑にするだけでなく、受け手の言語能力の向上につながるのです。

大人が赤ちゃん言葉を使うという、一見、不自然な言語が赤ちゃんの言語の発育には必要なのです。

話を授業に置き換えますと、講師は完璧でよどみない英語を話すよりも、「受講者レベルに合わせた英語」を必然的に話すことになります。

スピードも遅いかもしれませんし、ブロークンな英語になるかもしれません。使用する単語や表現も限られてきます。

しかし、それでいいのです。それこそが、理想的なインプットに成りえるのです。「理解を伴う英語」という、理想的なインプットの必須条件のひとつなのです。

理想的なインプットに関しては、時間をかけて説明したいところです。今後はまた上智大学の和泉伸一准教授からいただいたスライドも用いながら、具体的にお話したいと思っています。

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5種類のインプット

Date. 2010.01.06  /  Category. 英語の教え方英語上達への秘訣
                  
     

言語の習得には、まずインプットが必要だということは、誰もが賛成するところです。しかし、意見が異なるのは、インプットのさせ方についてです。

日本人学習者の多くが英語力不足で悩んでしまっている、その最大の原因は、インプットにあるといっても過言ではないと考えます。

どのようなインプットを、どのようにしてするべきなのか、今後も時間をかけながら、ひとつひとつ丁寧にお話していくつもりです。

いろいろと質問もいただいています。ありがとうございます。それぞれベストなタイミングで、順次お答えしていくつもりです。全てお答えしきますので、今後も続けて読んでくださるようお願い致します。

昨日は「理解が伴う英語」のインプットの必要性について書きました。それが、「理想的なインプット」の必須条件のひとつだと。

この「理想的なインプット」について、今日は簡単に要点をまとめます。

12月13日に行われたARCLE応用言語学シンポジウムで、上智大学の和泉伸一准教授が使われたスライドを、もう一度見てみましょう。
和泉教授プレゼン4.jpg

What kind of Input?の答えとして、5種類が挙げられています。

Meaningful、Interesting、Contextualized、Comprehensible、Challengingとある5つです。

この4つ目にある、Comprehensibleがまさに「理解を伴う英語」という意味です。

Comprehensible Inputというのは、1980年代以降の言語学界ではKrashenのインプット仮説として知られるようになりました。(以前私のアメリカでの日本語授業の体験談でも触れました。)

このインプット仮説について、少し説明と私なりの意見を、明日は加えたいと思います。

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インプット仮説

Date. 2010.01.07  /  Category. 英語の教え方英語上達への秘訣
                  
     

1980年代以降、応用言語界で大きな波紋をよんでいるのがKrashenの説です。第2言語習得における必要事項を様々な仮説を掲げて説明しています。

そのうちの基盤をなすもののひとつが、Comprehensible Input (インプット仮説)です。インプットの重要性を説くものですが、特徴はComprehensibleという説明を「i+1]という表現を使った事です。

学習者のレベルを「i」とすると、それに「+1」のものが、インプットがComprehensible、すなわち「理解可能なインプット」だと説明したのです。

「+1」というのは、学習者のレベルより少し難しいレベルを表しています。これは絶妙でもあり微妙な表現です。

何が、「+1」なのかは、学習者によっても異なるので、明確な定義がないからです。

さて、どう思われますか?皆さんは?

この話は英語を離れて他の科目に置き換えても、全てに言えることではないかと私は考えます。また、学習者が確実に伸びるクラスでは、必ず当り前の様に行われている事だと。

すなわち、教師は受講生の現状レベルでの知識や能力を引き上げていくために、少しづつ新たな事を加えて授業をしていますから。

ですので、本来しっかりとした教育を受ければ「+1」は確実に与えられてきていることです。

ただし、ただし、話を戻しますと、このKrashenの話は言語習得におけるインプットのことです。

4日前からの繰り返しになりますが、英語のインプットは、日本語による説明ではありません。

ですので、英語で授業されて初めてインプットが起こり、そして自然な形で授業中の英語も「i+1」という理想的なレベルになるのです。

少し、まとまりのない説明になってしまいましたが、お分かりいただけますか?

私がまず言いたいのは、Krashenがいうような「i+1」のインプットは、英語で授業がされれば、普通に起きる事なのだということです。「+1」を付加していく事。それが講師の役目ですから。

ですので、「英語での授業は非能率的でないか」という疑問を持つ人が多いようですが、実際は真逆で、非常に能率的なことなのです。

授業中の生徒の理解度を加味しながら、教師は英語も使っていけます。

録音された英語を流すのではなく、生でクラスを指導することの大きな長所がここになります。

そして、さらに付け加えると、日本人講師の英語での授業は、このためにも大きな強みが発揮できることとなるのです。

それは、また次回に続けたいと思います。

さて、この記事は1月7日分とさせていただきますが、実は今日はすでに10日です(汗)。一般的なブログの考えと違って、(私の勝手な解釈です)日記というよりも、語学教育に関連する事の記事を1日1回書くことを目指しています。時により、毎日書けない場合は、数日分をまとめてあげて、日数分を穴埋めしたりしています。たとえ遅れても、毎日続けて更新することを諦めないための、悪あがき?でもあります。ご理解いただけると幸いです。。。。ということで、誠に勝手ながら皆様のサポートのお陰をもちまして、本日245日間連続更新したこととさせてもらいます?!いつも応援有難うございます。本日の健康改善は久々に〇です!(歩数と運動をクリアしましたが、夜にラーメンこってりと食べてしまいました!)有難うございました!感謝をこめて。

             
  

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石渡 誠  Makoto Ishiwata
南アラバマ大学 コミュニケーション学・英語学 学士号取得。ジョージタウン大学院 英語教授法修士号 取得。帰国後、松本亨高等英語専門学校を引き継ぎ、14年間のフィニックス英語学院の教務部長を経て、カプラン ジャパン代表就任。[ More... ]
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