英語の教え方のブログ記事

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2013年からの英語指導要領

Date. 2009.12.13  /  Category. Diary英語の教え方
                  
     

応用言語学シンポジウム.jpg

今日は午後から、このシンポジウムを見学しに行きました。2013年から、「高校の英語授業を英語のみで行う」と報道されて波紋をよんだ、新学習指導要領についてでした。全国から300名以上の熱心な先生方や学生さん達が集まっていらっしゃいました。

結論から言いますと、とても嬉しく、心強く感じたセッションで、本当に参加させていただいて良かったと思いました。

まずは、新学習指導要領を推進されている、文部科学省の太田光春さんのプレゼンがありました。

実はお恥ずかしいことですが、太田さんとは面識がなかった私は、お役人の型どおりの説明だろうと、特に大きな期待もなく、聞き始めました。

ところが、すぐにそれは私の見識不足だったことに気がつかされました。

英語教育の改革への思いがズンズンと伝わってくる熱いトークだったのです。

私の心の中で、「その通り!その通り!その通り!よくぞ言ってくれた!」と、それはとてもとても嬉しくお話をお聞きしました。

お話されている全ての内容に、全く同感であり、随所に私の「英語マスターセミナー」や、例えばブログのこのコーナーなどで話をしてきたような例もだされていたのには、信じられないような驚きもありました。

例えば、
「英語と日本語は全く異なるからこそ、習得しやすいともいえる」、
「受験英語などという英語は本来存在しない」、
「必ずしも英語圏に行かなくても、ネイティブに依存しなくても、英語は習得させられる」、
「日本語でわからないことが英語でわかるわけがないと済ませる考え方はおかしい」、
「なぜ生徒が出来ないから無理だと決めつけるのか!」、
「水泳に例えれば、子ども達は泳げないからと、水に入れずに、水泳の選手のビデオを研究させつづけているようなものだ」、
「言語学習はあいまいさに耐えながらあいまいさを減じていく営み」、
「英語のコミュニケーション力は、生徒同士がコミュニケーションを英語で図れる場があってはじめてつくことだ」
などなど。

そして、多くの英語教育者が憂えているような「英会話力」のみに重きを置き、「読み書き」を軽んじた指針ではないこと。そうではなく、あくまでも4技能を総合的に高めるための指導要領であるということを明確に説明されていました。

さらに嬉しい事には、英語学習は、そもそも人間を育てることであるといった、私の主張する「英語学習の目的は人間力をつけること」とまさしく合致する、ご意見でした。

太田さんには、実際に定時制の工業高校で1年間英語を英語だけで指導して、大きな成果を上げた体験もあるそうです。

そして、教師経験があるだけでなく、英語力も言語学に関しての知識も、素晴らしい方だとお見受けしました。

生徒と教師の大きなポテンシャルを信じる確信と、教育そのものを愛する心に満ち溢れたお話でした。

あの新学習指導要領が、太田さんのような教師としての経験、学識、良識、そして信念に溢れた方を中心に書かれたものだと知り、微力ながら私も120%の応援をしたくなりました。

少し長くなりましたので、この続きはまた明日致します。

さて皆様のサポートのお陰をもちまして、本日220日間連続更新したこととさせてもらいます?!いつも応援有難うございます。本日の健康改善は△です!(昨日のセミナーで喉を使いすぎて、風邪を引いてしまい、食事のみクリアです。)有難うございました!感謝をこめて。

                  
  

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英語は英語で教えること

Date. 2009.12.14  /  Category. 英語の教え方
                  
     

新学習指導要領の目指す思いを熱く語った、文部科学省の太田光春さん。昨日書きましたように、私には完全に共鳴できる素晴らしいお話でした。

しかし、正確に言うと一箇所だけですが、私には「?マーク」がついた場面がありました。それは、「メディアには『英語だけで授業をする』とだけ、大きく取り上げられたのが誤解を生んでいる」という説明のひとつとして言われた事でした。

曰く、「指導要領には、『授業は英語で行うことを基本とする』としてあるだけです。英語だけでとは書いてなく、日本語を使うことを禁止しているわけではない」というような説明をされたのです。

この説明に関しては微妙だなと思っていたところ、ラッキーなことに最後のQ&Aである先生がこのような質問をされました。

「このシンポジウムに来て良かったです。誤解がとけました。英語だけで授業を行うという指針ではなかったのですね。別に必要だと思う部分は、今まで通り日本語で授業してもいいと言うことだと聞いて安心しました。学校に帰ったら、皆に誤解があったことを伝えます。そこで質問は、一体何パーセントくらい英語を使うのが適切だと思われますか?」

私がこの質問はラッキーだと思ったのは、太田さんがこのことに関して明確にお答えされたからです。

「そのような解釈はしないでください。何パーセントが適切かどうかという話しではないのです。英語にしがみついてほしいが、実情や必要に応じて日本語を使うことを否定するものではないという意味です。」

「さらに付け加えると、現行の授業中の日本語での指示そのものを英語に置き換えていくのではなく、新たな指導方法が必要となるということです。すなわち"OK. Let's move on to the next sentence. Can you translate this sentence into Japanese?"のような指導は意味がないことです。」

この質疑応答により、私の一瞬の不安は取払われました。太田さんや文部科学省が推進したいであろう意図がよりよく伝わったに違いないと思ったからです。

「果たして、英語で授業をして生徒が理解できるのだろうか」という先生方が持つ不安は大きいものがあります。「英語だけで授業をできる力が自分にはあるのだろうか」という不安と同時に。

その気持ちは分ります。しかし、それはただ、過去の経験が違うだけだと思っている私は、次のことを発言したくなってたまりませんでした。
==========
多くの皆さんは、教師として英語だけで指導した経験だけでなく、生徒だった時に、英語だけで授業を受けて英語が分るようになった経験を、たまたまお持ちでないから、取り越し苦労されているだけだと思います。

一例として私のことをお話させて下さい。

私はいろいろな年齢層の日本人に、英語は英語で教えるということを27年続けています。そしてどんなレベルの人でも英語で教えられるという経験を積んでいます。でもその基盤となったのは、自分が生徒の時にそれを体験することができたからです。

私は浪人生となった時に、NHKラジオ「英会話」を21年間担当されたことでも当時有名だった、明治学院大学教授の松本亨博士の英語は英語で学び、「英語で考える」という学習法に偶然出会いました。

その時私は劣等生で、英語は出来ないだけでなく、英語嫌いという心の壁も作っていました。そんな私でしたが、主に日本人の教師から英語は英語だけで学び、またそのような学習環境から生まれる英語での生徒同士の交流体験を通じて、英語が好きになり、出来るようになっていきました。

私は本当に英語が出来なかったからこそ、自信を持って言えるのです。英語だけで授業を受けても、講師が分るように授業をしていってくれれば、分るようになると。そしてそのためにはネイティブ講師よりも、日本人講師のほうが適していることが多いと。

また、当時私が通ったのは週3回合計5時間だけの1年間コースでした。決して朝から晩まで英語の授業を受ける環境ではありませんでした。それでも大きな変化があったのです。

ただし、一切日本語は禁止とされていました。実は日本語を一言話すと千円の罰金というルールまであり徹底されていたのです。

罰金というと、好ましくないと思う人もいらっしゃると思います。ましてや千円などと非教育的だと非難される方もいらっしゃるかもしれません。でも私は別にここで、千円の罰金をお勧めしたいわけではありません。

お伝えしたかったのは、実際には罰金が集まることは稀だったという事です。そこまで環境を徹底するぞと、教える方も学ぶ方も覚悟すれば、英語だけでの授業が自然と受け入れられるようになったということです。結果、誰も日本語は話さなかったので、罰金が集まらなかったのです。

また、正確にいいますと、私は最初、同じ松本先生の学校の春期講習にまず参加した後に、この1年間コースに入学しました。実はその春期講習では、「英語を使う事が基本」とされているだけで、日本語も使えました。

日本語を使える環境下では、英語など最初から話せない私だけでなく、英語が出来る多くの子達も、日本語を話していました。英語を話す級友もいましたが、私などは「英語が出来ることを自慢している」かのように見えて快く思っていませんでした。

ところが、そんな私も英語だけのコースに入った途端に気持ちが切り替わったのです。今にして思うと、日本語も使ってもいいというような環境のもとでは、いつまでたっても英語だけの授業に、私は違和感を感じたままになってしまった事でしょう。

ですので、基本にするべきは、「英語だけで授業をすること」だと思います。まずは、英語だけの授業を完成させてから、例外として、どこで日本語を使用すべきかを考え始めたらいいことかもしれません。

以上、私の場合は英語が出来なかった自分でも、英語だけでわかるようになった体験があるために、何の疑いや不安もなく、英語だけで授業をしてきました。

今後もし、皆さんが勇気を持って決断して、英語だけで授業をしていただければ、大きな変化がすぐにでるはずです。

私のように英語が苦手な高校生でも、英語が得意に好きになる子が増えるだけではありません。先生方がそのように教える事で、教え子の中から、英語だけで授業することに不安を持たない次世代の講師が、自然と生み出されてくると確信しています。
=========

さて、さて、実はもう少し先生方にお伝えしたい事があったのですが、長くなってしまったので、今日はここまでにします。また、太田さんのプレゼン後にも、他の先生方から、とても嬉しいお話をお聞きしました。ですので、数日かけてこのシンポジウムについて皆さまにお伝えするつもりです。お楽しみに。

さて皆様のサポートのお陰をもちまして、本日221日間連続更新したこととさせてもらいます?!いつも応援有難うございます。本日の健康改善は△です!(風邪のため今日はノックアウト状態。食事のみクリアです。)有難うございました!感謝をこめて。

                  
  

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英語を英語で教えてみると、、、

Date. 2009.12.15  /  Category. 英語の教え方
                  
     

ベネッセさん協賛のもと行われた13日の上智大学・ARCLE応用言語学シンポジウムでの私の感想を述べています。

文部科学省の太田光春さん講演の時間から参加させていただいたのですが、太田さんの教育に対する信念、そして教師と生徒に注いでいる愛情と信頼に感動いたしました。

「教育は、可能性を信じることを前提とした営み」であるという言葉にも、全く共感共鳴しました。
また、
「先生方が、生徒のために英語を使う、汗水を流しながら一所懸命使う、時に躓き、悪戦苦闘しながら使うことがまずは貴重な教育になる。なぜならば、このような教師自身の姿を通して、外国語としての英語をコミュニケーションの手段として使うことはどういうことか、functional nativenessを備えるとはどういうことか等、生徒に示すことができて、学ぶ勇気や希望も与えることが出来る。」というお考えも聞き、まさしくその通りだと思いました。

そして、そのことを実践してきている学校として、次に登場されたのが、北海道旭川北高等学校の松井徹朗先生でした。

旭川北高校では、太田さんらの働きかけにより、5年前の7月に英語指導法の抜本的な見直しを検討始め、その2ヵ月後の9月には実施されたそうです。

その時49才になられていた、松井先生ご自身も、それまでは訳読を中心に指導する普通の講師でいらっしゃったそうです。

果たして訳読をなくして、日本人講師が40人の生徒を英語で指導することができるようになるのか、開始される前は不安やいろいろな議論があったようです。

生徒や父兄からも「わからなくなった」とか「受験勉強に適応できない」等の苦情も殺到するであろうとも考えられていたようです。

そうなれば、また戻せばいいと半ば開き直りつつも、始めるからにはしっかりと結果を残そうと細心の準備をされて9月に開始されたそうです。

ところが、開始して2ヵ月後の11月に行った生徒への無記名アンケートの結果、戻る事が出来なくなったということです。それは、生徒から高い評価を受けたからに他なりません。

開始前の不安や心配は、まさに取り越し苦労だったのです。以来5年間もこの取組みは続いていて、今後も続ける予定だそうです。

DVDで松井先生だけでなく、他の多くの先生方のクラスの様子も見せていただきました。録画用に特別用意したクラスではなく、スーパー教師でない一般職員が、普段通り教えている様子だということでした。

太田さんも上映開始前に、生徒と教師のラポール、相互信頼関係あふれた雰囲気があるとおっしゃっていましたが、まさにその通り。例えば英語の間違いも、お互い笑いながら、訂正していける、とても楽しそうな光景が見て取れました。

また、あてられていない生徒達も、誰も日本語を使わずに英語で話していることも、素晴らしいと思いました。

講師の方々は松井先生は群を抜いた英語を話されていましたが、その他いわゆる標準的な日本語英語講師の方も、誠に見事に英語で生徒とのコミュニケーション、そして生徒同士でのコミュニケーションをとられていました。

このビデオは、英語講師として、いわゆる一般的な英語力でも、英語で素晴らしい授業は行えるということと、生徒だけでなく、先生達の適応能力がいかに高いかということを証明していました。

実は余談になりますが、懇親会で松井先生にご挨拶させていただきました。このような私の感想と、松本博士も北海道出身だということなどをお話しました。

松井先生も、英語を日本で学ばれたそうで、「やはり私達の時代は、松本亨先生と国弘正雄先生の影響が大きかったですよね。その後、東後勝昭先生もいらっしゃいましたが。」などと、おっしゃられました。

そして「松本先生のお弟子さんだった方も、確か、、」といわれたので、「はい。森喬伸先生は、私の直々の恩師で、旭川出身です。」と私が答えました。

するとなんと、松井先生は、「あーそうですか。実は森先生の弟さんとは、同じ高校で教えていたことがあります。」と、何とも偶然ですが、想像した以上のご縁も発見しました。

世の中狭いものですね。

何か軽い調子でいうのも、不謹慎かもしれませんが、「こんなに狭い日本。皆で(英語を英語で教えるという道を選んで)渡れば怖くない」という気もしました。

さて、このシンポジウムでは、特にもうお一人のお話に、大変共鳴させられました。そして驚いた事に、その方とも少し接点があったのです。このお話はまた明日にさせていただきたいと思います。

さて皆様のサポートのお陰をもちまして、本日222日間連続更新したこととさせてもらいます?!いつも応援有難うございます。本日の健康改善は現在午後2時45分まででは△です!(風邪がまだ長引いています。食事のみはクリアできそうですが。)有難うございました!感謝をこめて。

                  
  

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なぜ英語は英語で教えるべきか

Date. 2009.12.16  /  Category. 英語の教え方
                  
     

「英語は英語で教えるべきだ」という主張は、故松本亨博士も戦後直後から言い続けていたことでした。博士の死後、30年経った今、ついにそれを現実的に叶えてみようという、本格的な動きがでてきました。とても嬉しい事です。

しかし、、、

残念ながら、いまだに「英語で教える事は、一部の英語力ある教師にしかできない」とか、「英語で教えると非効率的である」とか様々な反対意見も根強くあります。

そんな中、ここまで4日間に渡ってお伝えしているシンポジウムでは、上智大学の和泉伸一准教授が、「なぜ英語の授業を英語で行うべきなのか」を、第二言語習得研究の専門家の観点からお話されました。

持ち時間10分と、とても短かかったのですが、明瞭にポイントをつき、とても分り易いプレゼンでした。個人的には、全て共感できる話ばかりで、とても嬉しく、頼もしく聞かせていただきました。

和泉教授が挙げられた理由としては、まず以下の4点がありました。

1.言語習得でのインプットの最重要性
2.「生のインプット」の重要性
3.教師がモデル、ロール・モデルになる重要性
4."Children learn what they live."の原理

まず1番目の理由の説明として明快におっしゃっていたのが、「説明はインプットではない」というjこと。すなわち日本語による文法説明や和訳などは、英語のインプットではないので、英語で教えない限り、授業中に最も重要な英語のインプットがなされないというご指摘です。

2番目の理由は、先生を中心として、生身の人間が、その場の状況に合わせて与える英語こそが、学習者にとって必要な「生のインプット」だということです。CDなど音声教材に頼っているばかりでは、駄目だということです。

3番目の理由は、日本人講師としては特に肝に銘じるポイントです。それは、生徒にとってネイティブはモデル(見本)にはなれるけれども、ロール・モデル(目指す目標)にはなれないということです。

すなわち、日本人講師は自ら英語を使った授業をすれば、もっと生徒には刺激になる。生徒のロール・モデルとなることができる。ここに日本人講師としての大きな存在意義や役割があるという点です。

最後4番目の英文の意味は、「こどもは生きたままの事を学ぶ」ということ。例えば、「本は大切だ。もっと本を読みなさい」と本を読まない親が言っても、こどもは矛盾を学ぶだけだと。端的に言えば、英語を授業中にも使わない講師が、英語を話す重要性を説いても、生徒には何も響かないということです。

以上4つの理由から、英語の授業を英語で行うべきだということです。

日本人で英語を教える身として、特に3番目は元気づけられるポイントだと思いました。「見本」はネイティブが示せるが、「目指す目標」は日本人講師しか示せないという事です。

下手をすると、ネイティブ講師と日本人講師の役割は、英語を話す人と日本語で解説する人が必要だからだ、とかで終わってしまいがちです。

そして所詮、英語指導はネイティブ講師には勝てないとか。

そうではない!日本人講師のほうが優れていることがあるのだ!ということ。

そうではなく、生徒にとって一番のモチベーションになる、「あんな風になりたい!」とか「自分でも頑張れば先生みたいになれるかもしれない!」と思わせること、希望を与える事は、日本人講師だからこそできる事だ、ということです。

和泉教授も、前出の皆さんも繰り返し言われていましたが、たとえ英語がそんなに上手くなくとも、もし講師が英語を授業で一生懸命に使う姿を見せれば、生徒は肯定的に受け止めるはずです。

本当に英語が上手くないとしても、少なくとも生徒にとって、今後目指していくレベルの基準を示唆していくことができると私は思いますし、実際のところ日本人の英語講師は自分自身を卑下するほど低い英語力の持ち主でもないと思います。

そして、生徒達のロール・モデルになることも認識しながら、授業を英語で行いつづけることにより、講師の英語力も格段と磨かれていくことは間違いないことです。

"Teaching is the best way to learn"というように、授業で英語を使うことで、実は一番英語力が進歩するのは教師なのです。それも、瞬く間についていくはずです。

個人的なお話をすれば、私が教え始めたのは21歳の時でした。生徒として英語を英語で学んではきましたが、教師となった途端に自分の発する英語、一言一言に責任が生じたことを感じました。

生徒の時は、その場しのぎの適当な英語で話したり書いたりできたものが、全く甘えの許されない立場になったことを実感したのです。だから、生徒の時以上に勉強しました。

それから、27年も過ぎました。未だに授業をすることで、多くのことを学び続けているというのが本音です。

さて、また少し長くなってしまいました。今日はここまでにして、次回、和泉教授のお話をもう少し続けてお話したいと思います。

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英語は英語で教えることへの誤解

Date. 2009.12.17  /  Category. 英語の教え方
                  
     

英語を英語で教えるという、本来ならば一番普通の指導法が、ようやく日本でも実現できるかもしれません。

13日に行われた上智大学・ARCLE応用言語学シンポジウムでは、このことについて熱い議論が、300人以上の指導者の前で交わされました。このリポートは、しばらく続きそうです。

日本全国での英語教育の向上は、私の一番の願いですから。

今までこのブログでは、英語学習者向けに書いてきました。これからは、現在英語を指導している方、また将来教師を目指している方のためにも、新カテゴリー「英語の教え方」を追加して、最近の記事も関連するものはまとめました。

さて、昨日に引き続き、上智大学の和泉伸一准教授によるお話と私の感想をお伝えします。

「英語は英語で教えること」の4つの理由を挙げられたあと、誤解もあるとしてこちらも4点挙げていらっしゃいました。

今回、和泉教授のご好意により、プレゼンのデータをいただきましたので、ご覧下さい。
誤解.jpg

いかがでしょうか?このページ1枚見れば、一目瞭然ですが、少し私なりの解釈も入れて、説明をしていきます。

まず、最初の3項目についてですが、
「英語だけで授業はできない」とか、「生徒の理解が伴わなくなる」という教師側の不安は、現行の教え方を継承するという前提があるからだと思われます。

それが前提では決して無いというのが、1番目のポイント。文部科学省の太田さんも質疑の応答でも強調されていました。

しかし、たとえ教え方を変えたとしても、「ただでさえリスニング能力が弱いのに、教師の英語でのインストラクションが分るわけがない」と思われる人もいるでしょう。

ですので、2番目のポイントがあります。生徒が分るように話して行くのが、教師の役目ですから、音声教材の英語を聞かせるのとは、訳が違います。昨日の話でいえば「生のインプット」の威力が発揮されるのです。

また3番目のポイントは、学習者にもよくある勘違いで私も毎回セミナーでお話することです。でも和泉教授からは、今後私がお借りしようかと思った、面白い説明の仕方がありました。

「英語のシャワーを浴びせればいい?!って、言語学の研究で『肌から英語を学べるという理論』は未だかつて、立証されていません」

なるほど(笑)。

このことは、「語学学習は習うより慣れろ」という、これまた危険な言い回しと相まって大きな誤解を生んでいると思いますが、今後時間がない時は、この「肌からは学べません」でズバリと一刀両断で済ませましょうか。(「語学学習は習うより慣れろではない!」という私の訴え、このブログではまた改めてします)

さて、冗談はさておき、これら3つの誤解を解いていく過程で、また明らかになる事があります。

それは、英語で授業をするということは、使用言語の変更以上の大きな意味があるということです。

英語で授業が始まった瞬間に、明治中期以来の日本特有の徹底された訳読文法中心的な指導法、しいては、その結果もたらされてきた日本人の英語に対するコンプレックスなどを、いっきに改新、解消することが可能となるのです。

日本の英語教育界だけに視点をおけば、指導法の抜本的な改革がもたらされる事、それが「英語で授業を行うべき最も大きな理由」だと私は理解しています。

ところで、タイミングがいいことに、先月、和泉教授が教授法を分り易くまとめた本をご出版されました。タイトルは、「フォーカス・オン・フォーム」を取り入れた新しい英語教育です。

私も拝読しましたが、応用言語学の理論から、特に日本にあてはまる最重要事項を抽出されて、とてもわかりやすくまとめてあります。

指導内容や教授法の転換へのヒントや、インタラクションをもたらすティーチャートーク(講師の英語)の例や、適切なインプットについての解説など、たくさんの事が学べます。

また日を改めて、ご本の内容はご紹介したいと思いますが、現場の方にはぜひ読んでいただきたい1冊です。

さてさて、長くなってきてしまいました。4番目の誤解については、明日また取り上げたいと思います。

最後にお知らせです。加藤先生から、「27日の特別英語マスターセミナーは、せっかくやられるんですから、もっともっと毎日先生のブログで告知しなきゃ駄目ですよ。しかも目立つ形でブァッと!」とアドバイスを受けました。ということで、
12月27日.jpg
セミナー内容に関して、皆さんのご意見やご希望もいただきたいのですが、このブログのコメント送信フォームでは、上手く送れないと苦情の声も。。。すみませんでした。一般的なコメントも含めて、今後はこちらm-ishiwata@kaplan.ac.jpまで、送ってください。お待ちしています。

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カプラン ジャパン代表 石渡 誠
カプラン ジャパン代表
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石渡 誠  Makoto Ishiwata
南アラバマ大学 コミュニケーション学・英語学 学士号取得。ジョージタウン大学院 英語教授法修士号 取得。帰国後、松本亨高等英語専門学校を引き継ぎ、14年間のフィニックス英語学院の教務部長を経て、カプラン ジャパン代表就任。[ More... ]
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