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Title.
TESOLでの感動的な再会(終)ーThank You
Date. 2010.04.11 / Category.
英語プラスアルファ
そうかなと思いましたが、私が話しかけた人はやはりアレイタス博士の息子さんでした。まだいろいろな人が博士と話している時に、"Daddy"と言って私も声をおかけするチャンスを作ってくれたのです。
車椅子に座り体の不自由そうな博士。となりに案内されて私はまずこのように会話を始めました。
"Dr. Alatis, I am so happy to see you here. I don't believe you remember me at all, but I went to Georgetown and got an MAT in TESOL."
すると、とても小さいかすれた声で、でも笑顔で"Oh, congratulations."と答えてくれました。
思い出していただけないだろうと思いつつも、私はこう続けました。 "It was about 20 years ago, and I also worked in the Japanese language department as an instructor, so you were once my boss."
日本語学科は言語学部に属していたので、少しユーモアを込めてこのように言ったのです。"Is that so?"と相槌を打たれながら、博士は私が誰だか思い出そうするかのように、私の顔をのぞきこんまれました。
そこで私は、"And you know what? I still can't believe this but you were once my classmate too. You were in my first class at Georgetown."と言いました。するとその時です!
博士は、にっこりと微笑んだかと思ったら、"Summer Program!"と言って私の手を握られました。
もの凄く嬉しかったです。やはり学生と方を並べて授業に出たのは、博士にしてもすぐに思い出せるくらい、特別な体験だったんだなと感じました。

そして、私があの時に博士からとても貴重な学ぶ姿勢や、人に接する態度を学んだ事を感謝を込めてお話することができました。
さらに最終日の夜に開かれたパーティでも、忘れられない思い出ができました。

会場内に、ご家族でテーブルを囲み食事をしている博士の姿がありました。そしてやはりたくさんの人達が、博士に挨拶されていたのです。
私はまず息子さんにご挨拶をしました。すると彼の声は、博士以上に小さなかすれていました。大会中、ずっと父親に付き添いながら、恐らく何千という人達と話ていたからでしょう。
しゃがれた小さな声で私が聞いたのは、、、
「実は、父の病状はとても悪くなっている。いつどうなるかもわからない。そしてもしその日がきてしまった時、お悔やみの言葉は欲しくない。そうではなくて、感謝の言葉を集めて本にしたい。父を感謝してくれている人達の声を父に届けたい。だからあなたにも連絡するときは宜しくお願いしたい。」
そういうと彼は、わざわざ椅子を他からとってきて、博士の隣に私の席を設けてくれたのです。
85歳になっていた博士は、明らかに体が弱っていてお辛そうでした。しかし博士に話しかけてくる他の人達の幸せのほうを気にされていました。
私にも繰り返し、"I hope we didn't harm you." とおっしゃったのです。
これは「ジョージタウンにいたことが君の人生にとって少しでも役に立っていればいいのだが」ということを、博士らしい相手に敬意を払ったへりくだった、しかも少しウィットに富んだ言い方だと私は解釈しました。
そして私が現在どうしているかを気にかけてくれ、説明すると「素晴らしい。それは良かった。」と嬉しそうに聞いてくれました。
博士と何十年も苦楽をともにしていらした方達が大勢いらっしゃる中、長い間隣の席にいることに私は恐縮して感謝の言葉をもう一度述べて立ち上がりました。
すると博士は握手をしてこうおっしゃってくれたのです。
"I was really happy to see you again. Thank you. It was very kind of you to come and talk to me, MAKOTO."
"MAKOTO"と私の名前を最後に言ってくれたのです。まさか名前まで思い出してくれたのだろうか?と一瞬本当に驚きました。
実は私の名前は言ってなかったからです。顔を思い出してくれただけで十分すぎるほど嬉しかったので。
もしかしたら、名刺を渡してある息子さんが伝えてくれていたのか。
いや、おそらくそうではなく、首からぶら下げているネームプレートを読まれたのだろうとも思いました。でも一度もプレートのほうを見たような気配はありませんでしたが。
真実はわかりません。でも、あまりに博士特有のあの親しみをこめた、あの懐かしい抑揚で "MAKOTO" と言ってくれた時、22年前の夏学期での博士との思い出が瞬時に蘇ってきたのでした。
本当に貴重な出会いと体験をさせていただいたこと、改めて感謝の気持ちで一杯になりながら。そしてこのような再会をさせてもらえただけでも、今回ボストンまで行って良かったと思えたのでした。
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TESOLでの感動的な再会ー車椅子の博士
Date. 2010.04.08 / Category.
英語プラスアルファ
TESOL協会の初代会長であったアレイタス博士、俗っぽく日本的に説明すると、なにやら水戸黄門様との出逢いのようでした。最後まで「ただのおじいさん学生」かのように振舞われていたので。
前回から6日も空いてしまいましたが、お話を続けます。
私がジョージタウンに行ったのは、語学教育法を学ぶのなら一番いいと皆が口を揃えて推奨していたからでした。この分野での大学ランキングを見ても当時は圧倒的な1位。
あとで分ったのは、それもこれもアレイタス博士がジョージタウン一筋で、大学の言語学部長として活躍させていたからこそのことでした。
夏期学期中は毎日クラスでご一緒出来ていたものの、お忙しそうな博士とその後は挨拶程度で特に直接お話の機会を持つ事はありませんでした。
卒業後も、時折学会でお見受けしたものの、常にいろいろな人達に囲まれて談笑されている博士でしたから、ご挨拶すらできないでいました。
そしてあれから20年以上も経った今、先月末のTESOL大会にてとても感動的な体験をさせて頂いたのです。
大会2日目の朝にあったアレイタス博士の功績にちなんで設けられたJames E. Alatis Plenary講演会でのことでした。
講演の内容は「TESOLの過去・現在・未来」。講演者の一人は今や言語学会で世界的な権威のデビット・ニューナン博士でした。
そしてニューナン博士が45年前の発足当時の話をした時、アレイタス博士の名前を出して会場の最前列を指差したのです。
いらっしゃっているんだ。まだお元気で。と嬉しくなりました。
なにしろ会場には何千人もの人がいます。前回参加した一昨年ニューヨークの大会では、講演会でもアレイタス博士のお姿を見つける事はできなかったのです。
指差された前方を見ると、どうやらひとり車椅子に座っているような影が目に入りました。
車椅子。。。とても気になり講演が終わるとすぐに近寄ってみました。そしてやはり車椅子には、あの懐かしいアレイタス博士がやはり沢山の人達に囲まれていました。
もう私のことを覚えていらっしゃる訳もなく、遠目からお写真だけを撮ってその場を去ろうとしました。

あいかわらず、おしゃれでダンディなアレイタス博士ではありましたが、笑顔の奥に明らかに病魔と闘っているような様が見受けられました。
「先生から沢山の事を学びました」と一言だけでも言いたい。そうでないと一生後悔する気がして、思い切って博士の世話をされていた男性に少し事情を説明させていただきました。
すると彼は人垣を割り博士に歩み寄りると、"Daddy, there's someone I want you to meet."と言って場を作ってくれたのです。。。
(次回、いよいよ再会のシーンを再現します)
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TESOLでの感動的な再会ー尊敬する理由
Date. 2010.04.02 / Category.
英語プラスアルファ
TESOLの創設者でもあられるJames. E. Alatis博士との22年前にあった最初の出会いと私の大きな勘違いを昨日書きました。
先週の感動的な再会話をする前に、今日はもう少し昔の誤解話を続けます。
夏学期が終わるまでずっと、2ヶ月くらいもの間、私は誤解していたのです。
でも、それなりに理由もあるのです。
なにしろ博士はクラスには欠かさず出席されていました。教室の後ろに座って見学するかのようではなく、講師のまん前、最前列に座っていたのです。
質問に一番先に手を上げて答えていたり、自らも沢山質問をクラスで講師にしながら。
そして講師のほうも、遠慮するそぶりなど全く見せずに普通に対応していたのです。
なので正体が私に分るわけがありません。
そもそも何ゆえに、博士がクラスに通っていたのか。
その時、クラスメートから答えを聞き驚きました。
それは、こういうことだったのです。
アレイタス博士は、秋の学期から久しぶりに言語習得講座を担当することに。なので最新情報も含めて頭を整理しようと、夏学期の講座参加を決意されたとの事だったのです。
これには参りました。
学会から離れていたならまだしも、その分野の現役の中心人物でいらっしゃいました。にもかかわらず講義を久しぶりに担当するからといって、勉強しなおすことだけでも尊敬にあたることです。
ましてや、わざわざクラスを受講することなど普通は考えられない事です。
しかも、全てのクラスに遅刻もせず出席をされたのです。
そしてそのクラス態度は、あたかも初めて学んでいる生徒かのように積極的で熱心。
うーん。文化的な大きな違いも感じました。
日本でならば、ありえない話ですから。
学会のいわゆる『重鎮人物』が、久しぶりに講座を持つために勉強しなおすと、一般の学生と肩を並べて授業にでるでしょうか?しかも講師のまん前の席に座って、積極的に質問したり答えたり。
ありえないことですが、もし万が一、受講でもすれば、教える講師の方が困ってしまうでしょう。
ところが私の見た光景は、博士よりも半分の年齢にしかいっていないような女性助教授が、あたかも普通の生徒に対するように授業していたのです。
このように、文化の違いは大きいなと感じると同時に、アレイタス博士のお人柄にも尊敬の念を抱きました。
どんな年齢の相手にも、どんなバックグラウンドを持つ人でも、いつもフレンドリーでかつ謙虚な態度で接しているあの姿に。
はじめは、ただの元気のいいおじいさんだと思っていた私ですから、お恥ずかしいお話ではありますが。
とにかく、あれ以来少しでも見習わなければと、心がけだけは保つようにしてはいますが、とてもとても。。。
さて、出会いの部分のお話だけでこんなに長くなってしまいましたが、先週のTESOLでは、本当に一生忘れられない感動的な再会をさせていただきました。
いよいよそのお話は、また今度。
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TESOLでの感動的な再会ー最初の出会い
Date. 2010.04.01 / Category.
英語プラスアルファ
気がつけば、さきほど夜中の12時をまわり日付が変更。4月1日になってしまいました。そうエイプリルフールの日なのですが、今から書くのは本当に嘘のような本当の話です。
ややこしいですね。ごめんなさい。本当の本当の話なのです。たまたま4月1日に記事アップとなってしまいましたが。
先週ボストンまで行っていた大きな目的は人との出会いだとお話しましたが、その中でも一生忘れられないことがありました。
それだけでも今回TESOL大会に参加して良かったと心から思えることだったのです。
少しづつお話していきます。
まずここでいうTESOLはTeachers of English to Speakers of Other Languagesの略で、母国語が英語でない人を教えている英語教師の連盟です。
いくつかの試みのもとに1966年に米国で発足されて、現在は世界規模に発展して、1万2千人以上の会員がいます。(日本の会員は今年2月の時点で約450人)
さて、その創立者のひとりであり初代会長(Executive Director)を務められたのがJames E. Alatis博士です。
毎年博士の名前でTESOL賞が贈られたり、年次大会でもJames E. Alatis Plenaryと銘打った全員出席する講演会が開かれています。
さてさて、ここからが信じられない話の始まりなのですが、Alatis博士は実は私のクラスメートだったことがあるのです。はい、言語学のクラスで本当に。
あれは1988年の夏学期でした。
ジョージタウン大学院で私が最初に受けた言語習得理論(Language Acquisition) 講座に博士が講師としてではなく、生徒としていたのです。
実はこのことはあとで分ったことなのですが。。。私はある事情から1日遅れての受講開始となったので知らなかったのです。
今でもハッキリ覚えています。
初めての学校、初めてのクラス、どんな講師と生徒がいるのか少しドキドキしながらクラスに向かい、1日遅れた私だけ自己紹介させられてクラスは開始しました。
すると、クラスの一番前、講師のまん前に座って一人元気良く、いろいろな発言をしている『おじいさん』がいたのです。
アメリカの大学院には、結構年配の人が来ているのは知っていましたが、「元気よすぎ」と思うくらい活発に、時には発言を訂正されても「ひるまずに頑張っているな」なんて思って見ていました。
クラスが終了すると私のところにきて、日本のどこから来たのかとか質問ぜめ。
「いやー、このおじいさんに話しても、そんなに日本の細かいこと分らないだろう」とか思いながら、半ば適当に答えていた自分がいました。
大変失礼なことをしたと後で大反省。
そう、その『ただのおじいさん』だと思った人がAlatis(アレイタス)博士だったのです。
不勉強だった私はそのことを何と学期終了の最後の最後まで気がつかないでいました。
最終日の試験日に、あの元気なジムおじいさん(アレイタス博士のファーストネーム)が教室に現れないのです。
不思議に思った私はクラスメートに「ジムはどうしたんだろう」と聞いたのです。
すると「今日は来ないわよ。試験は受ける必要はないもの。言語学部部長なんだから」と言われて初めて事の真相を知ったのです。
ガ―ン!!これって何て凄いことなんだろうと感服させられました。
。。。この話、長くなるので明日に続けますね。
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書道による会社経営の極意とは
Date. 2010.03.25 / Category.
教え子との再会英語プラスアルファ
25年くらい前の生徒さんが100名くらい集めるという大同窓会が8月8日に予定されています。私以外にも当時の先生方がきてもらえるようコンタクトを取っています。そして最初に連絡がとれた西條さんのその後の活躍ぶりを、2日間に渡り書いてきました。
製薬会社を立ち上げる中、MBAや医学博士の資格をとるなど人並みはずれたことを成し遂げてきている西條さんですが、連絡を取って初めに頂いたメールの最後にはこの署名がされていました。
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西條一(鶴峰)
追伸:3年ほど前から、書道を楽しんでいます。今年に入って、雅号をもらいました。外国の方とビジネスの上でお付き合いをしていると、自分が日本人であることを強く意識するようになり、OO道なるもに挑戦したくなったのです。下手のヨコズキですが、毎朝、出勤前に30分ほど筆をもつことが習慣になっています。
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「書道も始めたんだ」と次から次へと新たな事に挑戦していく姿に感心しながら、このメールをもらった翌日にランチを一緒しました。そして出たのが、あのMBAよりも書道が会社の経営に役に立っていますというお話でした。
「経営の成功は全て、人間同士のコミュニケーションにかかわっている」という信念を西條さんは持ち、それをとことんまで追及されてきたそうです。
実は西條さん、MBAや医学博士のほかにも資格を取得していて、そのひとつが認定コーチ。
コーチングの手法を取り入れ、部下とのコミュニケーションをより良くしたかったそうです。そして、現在では全社員にもコーチングの学習を徹底。コーチングを会社のカルチャーとしたいと考えてるそうなのです。
その上で御自身にとって現在一番の学習手段が書道だそうです。
集中力を高め、心を落ち着かせる為に、毎朝出勤前に30分筆を持つということ。書けるのは、せいぜい3枚くらいらしいのですが、その日の心や体の状態が全て書に表れるそうです。
人とのコミュニケーションを円滑にするために、まずは己を知り、その上で心を無にして全神経を相手に注ぎ話をよく聞くこと、という事の実践に書道が一番役立っていると。
この話を聞いて真っ先に思い出したのが、キース・ジョンストン先生からお聞きしたインプロの極意でした。(本日新たに「ドラマ英語教育」というカテゴリーを追加して、そちらにお話をまとめました)
また、能楽師の安田登先生からお聞きした「和して同じない」能の舞いにもつながるお話だと、このことも西條さんと楽しく歓談しました。
さて、能というのも、実は即興劇に近いものがあり、安田先生はもともとジャズの演奏者だったことを伝えたところ、ジャズ好きな西條さんは能にも大変興味を持った様子でした。
実は西條さん、ジャズ好きというより、これも凄い。なんと、4000枚のジャズのレコードをもち、30代前半は寝る時間を割いてまで、聴きこんでいたそうです。
さて今回の話で能に興味をもって、またこれ以上勉強するのは止めてあげたいですが(笑)。
何しろ、西條さんは朝は書道して、夜は30分クラッシックギターも練習しているとのこと。心を養う為でもあり、寝る前の30分演奏すると、睡眠導入になるという話でしたが。
また何と、通訳案内士の資格もとり、日本文化と英語を再度学んでいるそうです。
こんな風に書くと西條さんを知らない読者の方には、「資格オタク」のような人物に写ってしまうことを恐れますが。
彼の場合は、「資格が欲しくて」勉強する人間ではなく、「資格がとれてしまうまで」徹底して学び通す人間なのです。
まさしく「意思あるところに道あり」。これからの西條さんのさらなる活躍が楽しみです。
さて、私のほうはブログの更新が遅れてしまい反省しています。実は今ボストンにいて、TESOL(英語教授法)の国際大会に参加しています。朝の5時45分となりました。今日は7時半からみっちりと10個くらいのセッションに参加してきます。そのご報告をブログでもするつもりですが、今日はツイッターでつぶやいてみようとも思っています。それでは。
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