◆〔Mon〕Beyond the Border

私はイタリアの8人の働き者です!

Mr.Taguchi.JPG
皆さんは自己紹介のとき、名前のほかにどんなことを話しますか?
趣味やモットー、職業などが定番といったところでしょうか。
校内に入ると日本語厳禁のカプランで、私は自身満々にこう自己紹介していました。
"I am Humanitarian aid worker."
(「私は人道支援組織の職員です」)


しかし、クラスメイトの顔には?マークが浮かんでいました。
皆にはこう聞き取れていたようです。
"I am Italian eight worker."
想像を最大限膨らますと、「私はイタリアの8人の働き者です」(!?)
黒澤明監督の映画、『七人の侍』("The seven Samurai")や、
1960年のアメリカ映画、『荒野の七人』("The Magnificent Seven")に似て響きはカッコいいですが、何のことだかさっぱり分かりませんよね。
誤解の最大の理由は、私の拙い発音。まだまだ改善の必要ありです。


でも、どんなに発音に気を付けても伝わらないことがありました。
いろいろ試した結果、"Humanitarian aid"が、数人のクラスメイトに馴染みのない言い方だと思い当たりました。
確かに聞き慣れない単語と私の変なイントネーションでは?マークですよね。
日本語でもそうだったと私の前職、大工職人になりたての頃を思い出しました。

想像してみて下さい。若かった私に親方が指示している様子を。
「しゃかんやがすみおっかいたからげんのうもってこい。」


皆さん分かります?
「おっかいた」=欠いた、「げんのう」=とんかち
知らない単語と江戸っ子口調で、さっぱり分かりませんでした。
正解は、「左官屋さんがぶつけて、角が欠けてしまったからトンカチ持ってこい。」


では、これは分かりますか?
「アサシとジャガー買ってこい!」


見かねた先輩がこっそり通訳してくれました。
「あと5分で仕事おしまいだし、今日はみんな暑い中頑張ったから、
親方のおごりで酒屋行ってビール。
だ・か・ら、アサヒ・スーパードライとキリン・ラガーを買ってこいってこと。」



英語で自分の意図を正しく表し相手にキチンと届く「正しい言葉」を使うのは簡単ではありません。
しかし、英語はコミュニケーションのツール(道具)であって、ミスを過度に恐れずに取り組んでいれば、きっと身に付くものと私は信じています。何度も「げんのう」で打ち損ねて指に痣を作っているうちに、体で覚えてちゃんとクギを打ち込めるようになりましたから。



いつかは「イタリアの8人の働き者(!?)」から昇格して「人道支援の働き者」になれるようカプランの宿題に取り組む田口は、右手に辞書、左手に「ジャガー」なのであります。







▼▽▼▼田口さんの過去の記事を読む━━━━━━━━━━━
【「言葉」について】2008.09.29 (Mon)


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Posted By: 田口 圭祐 on October 26, 2008

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