皆さんは自己紹介のとき、名前のほかにどんなことを話しますか?
趣味やモットー、職業などが定番といったところでしょうか。
校内に入ると日本語厳禁のカプランで、私は自身満々にこう自己紹介していました。
"I am Humanitarian aid worker."
(「私は人道支援組織の職員です」)
しかし、クラスメイトの顔には?マークが浮かんでいました。
皆にはこう聞き取れていたようです。
"I am Italian eight worker."
想像を最大限膨らますと、「私はイタリアの8人の働き者です」(!?)
黒澤明監督の映画、『七人の侍』("The seven Samurai")や、
1960年のアメリカ映画、『荒野の七人』("The Magnificent Seven")に似て響きはカッコいいですが、何のことだかさっぱり分かりませんよね。
誤解の最大の理由は、私の拙い発音。まだまだ改善の必要ありです。
でも、どんなに発音に気を付けても伝わらないことがありました。
いろいろ試した結果、"Humanitarian aid"が、数人のクラスメイトに馴染みのない言い方だと思い当たりました。
確かに聞き慣れない単語と私の変なイントネーションでは?マークですよね。
日本語でもそうだったと私の前職、大工職人になりたての頃を思い出しました。
想像してみて下さい。若かった私に親方が指示している様子を。
「しゃかんやがすみおっかいたからげんのうもってこい。」
皆さん分かります?
「おっかいた」=欠いた、「げんのう」=とんかち
知らない単語と江戸っ子口調で、さっぱり分かりませんでした。
正解は、「左官屋さんがぶつけて、角が欠けてしまったからトンカチ持ってこい。」
では、これは分かりますか?
「アサシとジャガー買ってこい!」
見かねた先輩がこっそり通訳してくれました。
「あと5分で仕事おしまいだし、今日はみんな暑い中頑張ったから、
親方のおごりで酒屋行ってビール。
だ・か・ら、アサヒ・スーパードライとキリン・ラガーを買ってこいってこと。」
英語で自分の意図を正しく表し相手にキチンと届く「正しい言葉」を使うのは簡単ではありません。
しかし、英語はコミュニケーションのツール(道具)であって、ミスを過度に恐れずに取り組んでいれば、きっと身に付くものと私は信じています。何度も「げんのう」で打ち損ねて指に痣を作っているうちに、体で覚えてちゃんとクギを打ち込めるようになりましたから。
いつかは「イタリアの8人の働き者(!?)」から昇格して「人道支援の働き者」になれるようカプランの宿題に取り組む田口は、右手に辞書、左手に「ジャガー」なのであります。
▼▽▼▼田口さんの過去の記事を読む━━━━━━━━━━━
・【「言葉」について】2008.09.29 (Mon)
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Posted By: 田口 圭祐 on October 26, 2008


